2018/05/01

アロマの世界の神秘

本日のアロマレッスン。

まだまだアロマのことは未知の世界だと実感しました。

精油がなぜ体や心にいいのか?

実はこのルートには相当神秘的なルートがあること皆さんはご存知でしょうか?

精油の分子量は平均300

分子量とは原子の集まってできた物質の重さ、大きさ。

例えば水分子・H₂OはH(1)が2つとO(16)が一つ。
分子量は18になります。

世の中の物質はすべて分子からできていて、精油もまた分子でできています。
主な分子はテルペン系化合物。
炭素、水素、酸素からなる最小分子量136からなる化合物が中心です。

この分子。生成過程で様々に形を変え、分子量が大きくなっても500と言われています。

皮膚は表皮、真皮、皮下組織でなっていて真皮層に到達するには分子量500以下でないと入れないことが分かってきています。

例えば低分子コラーゲン。分子量3000ほどといわれていて、精油(モノテルペン類)136がいかに小さな分子量であるかを知ることができます。

 

皮膚にアロマを塗る理由

よくアロマというとアロマトリートメントを思い出される方が多いと思います。

服を脱いで施術台の上で過ごす時間は至福のひと時・・・

セラピストの腕次第でクライアントはどこまでも優雅な幸せな時間に浸れます。

この時に精油を使うのは香りがあって心地いいから?

というのではないこと。意外にも知らない方がいらっしゃることがあるのです。

実は皮膚に精油を塗るのは、この精油自体に「作用」があるからなんですね。

有名どころはウインターグリーンという精油。
ツツジ科の植物から採取されます。

香りはシップのような香りで、まさに成分の99%がサリチル酸メチルという精油。
解熱鎮痛に使える精油です。

サリチル酸メチルの分子量は152くらい。もちろん真皮層まで到達します。

シップを貼って痛みが落ち着くのはこの成分が経皮吸収されて痛みの発痛物質を阻害するからなんですね。

そして湿布薬にはこの合成された成分が入ってきますが、精油は植物から採取されてその成分ができているということです。

どちらも薬効としては効果がありますが、湿布薬にはサリチル酸メチルは2~3%程度しか入っていません。

余談ですが・・・某医薬品の湿布薬に含まれる成分には

・サリチル酸メチル
・カンフル
・メントール

という処方があります。

精油だと

・ウインターグリーン
・ペパーミント
・ローズマリーカンファー

といった感じでしょうか?

もちろん精油は強いので濃度は1~3%までが安全ですが希釈して作っておくと塗る湿布薬の出来上がりになります♬

ただし血圧の高い方、乳幼児、妊産婦、てんかん発作のある方、アスピリンアレルギーをお持ちの方などは使えませんのでご注意くださいね!!

このようにして塗布という方法でアロマは力を発揮しているのでトリートメントによる手技だけでなく、普通にクルクル塗ることでもアロマの力は実感できるはずなのです♬

 

分子量が小さい故にすごいところまで

先ほど低分子コラーゲンの分子量が3000と書きました。

精油の平均は300。

この小さな分子は体の中で分解されたり代謝されたりしながらいろんな器官に到達すると考えられています。

例えば生理痛の時にブレンドオイルを使って塗るとおおよそ2時間後に痛み再発‥ということがあります。
これは精油が体内で代謝を受けて2時間後に力が発揮されなくなることを示しています。

実際にラベンダーの体内代謝について行われた結果もありますが、こうした研究結果には90分ほどで体内から成分が消失したと記載されています。

こうした中で精油成分はそのままの形で体の中にいるわけでなく、さまざまに形を変えて体の中に存在していると考えられます。

そしてこうした炭化水素類は実は細胞膜を通過することもわかっています。
例えばブドウ糖C₆H₁₂O₆は分子量180の炭化水素類です。これは細胞膜であるリン脂質を通過して細胞内のミトコンドリアを介してATPエネルギーを産生します。(解糖系などでも作られます)

ということを考えると。
精油の成分もまた細胞膜を通過していることは必須であるとされるのです。

細胞膜の中にはたくさんの小器官もあり人がアロマを使って元気になるのにはこうした細胞膜レベルでのアプローチもあるからと考えることができます。

嗅覚のルートだけではない

アロマは「匂い」「香り」というイメージが大きいですが。

実はこうした皮膚を通して血流に・・・という作用や、細胞膜に入っていく作用もあるのです。

細胞膜を通過したら細胞内小器官にも・・・。

アロマの世界は香りだけでなく経皮ルートもあるということ。

分子量が小さい故やれることがたくさんあるということ。

そしてもちろん、香りからのアプローチもまたアロマの醍醐味。

アロマトリートメントだけでなく、自分で精油を経皮吸収させることだけでも十分力を発揮するアロマの世界。

セルフケアの大切さがうたわれる昨今。
心地よい香りの中でセルフケアしてみませんか?

 

 

 

 

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