2024/06/29

精油の品質とは?〜いい精油を見極めるには〜

先日、機会があり某メーカーさんの精油を嗅がせてもらう機会がありました。

まずは結論・・・と言いますか、申し上げさせていただくと「うっ・・・」という感覚が。。

精油の蒸留にこだわりがあるとのことですが本来のいい蒸留と言われる方法とは程遠いのではないか?と思うくらい雑味と重みのある臭いそして重くまとわりつく臭いでした。

多分、採油率を上げるために高温で長時間抽出しているのだろうな・・・という感じ。生薬学の実験で得た抽出物に近い臭いもあったからです。

分析結果は定量値100%になっていて全ての成分がわかります。という内容ですが。本来の自然界ではガスクロの定量値が100になることは絶対にありません。(とても小さなピークや少しの異性体の存在などで解析が不可能な成分も含まれてくるからです)

昔、別のメーカーさんの精油をアロマトリートメントで使われた時に、肌がこわばりつく感じがしてリラックスできなかったことがあります。多分農薬の存在や今回のメーカーのように採油率にこだわられたものだったかもしれません。

アロマテラピーの本質は「療法」になります。

塗布などするときは精油の品質を必ず見ていく必要がありますが、その品質の是非は消費者の知識に委ねられます。

その知識には成分を読み取る力も必要になります。

アロマをしっかり学んでいる方なら知っていると思うのですが、例えばメントールにもd体とℓ体があります。

いわゆるミント系に含まれるメントールの多くはℓ体でスーッとした香りを持ちますが、これがd体になるとスーッとした香りはしないのです。つまりものが全く違うということ。

このようなものを「光学異性体」と言いますが、これらを測るために必要なものに旋光度という基準値が存在します。

他には「屈折率」、その液体にどのくらい不純物があるかを測定します。

また、酸価・ケン化価・農薬の混在の有無などもしっかり記載されている必要は有ります。

同時に精油は植物由来ですので採取した植物の学名や採取部位、採油方法も重要になります。

こうしたことを踏まえた上で、分析結果を見て、何がどのくらいあるか?を知っておくことはとても大切で、そこで初めて人間の体に使用してみよう・・・ということになるわけです。

 

そして体を知る必要性もあります。

簡単な解剖生理学を学ぶくらいではあまり良くなくて、やはり人の体に触れる、使用するなら体で何が起こっていくかを検証し続けることは大事ですね。

「いい精油です」の見極めは消費者の自己責任。

もしかすると、あまり良くない精油の使用で体が壊れてしまっている可能性もあります。(特に交感神経優位になりやすい・皮膚に症状が出ているなど)

どうぞご留意ください。

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