2021/01/28
香りは成分を見ると想像がつく〜微量な成分の素晴らしい力〜
今日はテンション上がりまくり!!
久しぶりに「オレンジビター」の精油が入荷してきました♫
ナードジャパンで学びを深めて10年近く。
最初の頃は普通にあったオレンジビターの精油が途中から品切れとなり、ずっと手元に入らない状態でした。
(健草医学舎に尋ねたら、農薬の検出が続いていて市場に出せなかったそうです)
↑こういうメーカーさんの真面目なところが好きなんです笑
でも今日。ようやく入荷して今香りを嗅ぎまくっています♫
そして、成分も確認!!
今日はこのオレンジビターについて書いてみようと思います♫
オレンジビターはネロリと同じ学名
Citrus aurantium
花はネロリ
枝葉はプチグレン
そして・・・果皮がオレンジビター
とも言われています。
アロマ業界では、柑橘系の果皮をこのようにいうともされているようですが
今回入荷したものは一応Citrus aurantium の果皮から採取されたものとあります。
つまり、ネロリやプチグレンと同じ木から採取されるけど、採取部位が違うことで名前が違うという精油です。
ちなみに、オレンジスィートはCitrus sinensis
オレンジビターとは違う植物になります。
マンダリン、オレンジビター、オレンジスィートを並べてみた
ちょっと見難いですが。
柑橘系の果皮からの精油、3種の精油と分析表を並べて眺めます・・・
どの精油もモノテルペン炭化水素類が多く、主成分はリモネンとなっています。
しかし、微量に含まれる香りがそれぞれの精油の特徴を物語っています。
プチグレンには0.7%のN-メチルアントラニル酸メチル。
オレンジスィートには0.14%のゲラニアールとネラール。
そしてオレンジビターには0.06%のネロリドールや0.03%のネロール♫
つまり、ネロリの成分も少し入っているわけですねー♫
ちなみに、オレンジスィートに入っているゲラニアールやネラールは総称シトラールと言って、
レモンバーベナやレモングラスに含まれます。
人によってはこの香りが落ち着くという方も多く、オレンジスィートが好まれる所以となっていそうですね。
さて、注目のオレンジビター。
ネロールやネロリドールと共に、エステル類である酢酸ゲラニルを0.15%含んでいます。
鎮静に最適な成分ですが、この少量がものすごい力を発揮していくわけです。
精油は主成分でない成分がいい仕事をしてくれることが多い
医療の世界にいると、成分量は多いものが効果があって、特に主成分しかないので(笑)単一成分で勝負していきます。
でも、自然界のものは主成分はもちろん仕事してくれるのですが、香りとしては少量含まれる成分がかなり主張してくることが多いです。
例えば、ヘリクリサムがいい例。
数パーセントのβジオンが血腫抑制の作用を持ち、この作用が一番顕著に出てきます。
ラベンダーでも奥にあるクマリン系の香りが実は人の嗅覚を安心させていることもあります。
(ラベンダーに含まれるクマリン系の香りは桜餅の香りに似ています)
今回、私の嗅覚はオレンジビターのネロリドールとネロールに感激している一方。
これらの成分と一緒に絡んでいる他の成分との調和に感激しているのかもしれません♫
ということで。
今夜のセルフケアのブレンドを作ってみました。
名付けてCitrus aurantium ブレンド♫
鎮静まっしぐら!!今夜はぐっすりと眠りたいと思います。
※オレンジビターにはフロクマリン類による光感作があるとされますが、今回の成分にはフロクマリン類検出されておりません。
※テルペン系アルデヒド類を含む精油は皮膚刺激が出やすいので注意してお使いください。
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