2018/06/24
夏に活躍!ハッカ油にご注意!?
先日は化学の講座に参加
こんなにたくさんの炭素鎖を作ったことがなかったので、若干興奮です!!
アロマの世界では欠かせない化学の話。
難しいことは置いておいて、最低限のことは知っておくほうが禁忌などの参考にもなります。
そんな中書店などで見かけるようになってきた「ハッカ油」
「虫よけ」
「食品の添加として」
「気持ちをいやす」
「化粧品原料として」
「雑菌対策として」
など、いろいろな用途が書かれていて魅力的~♬
しかも安い!!
香りもいい!!
そんな感じで多くの方が手に取って香りをかいでいます♬
でも・・・それ本当にそのまま使っても大丈夫?
と、アロマ専門家は考えながらチラ~っと見ています(;’∀’)
ハッカ油の生成
アロマテラピーで用いるハッカ油としては主に「ペパーミント」や「アルベンシスミント」。
用途は主に鎮痛、血圧上昇、胆汁分泌促進、鼻の鬱血除去など。
主な成分であるメントールには本当にたくさんの薬効が分かっていて、医薬品にも利用されています。
例えば肝臓強壮や、濃度が高いと血管拡張、濃度が低いと血管収縮です。
メントールの結晶はかつて消化器系の医薬品にも調剤で使うくらいのもの。
アルベンシスミントに関しては寒いと結晶化しますが、メントールの結晶はこれで見ることができます。
市販のハッカ油も主成分はモノテルペンアルコール類のメントールとされていますよ。
そしてほかにカルボンといって消化器系にいい成分も多く含まれるようです。
そしてほかにも
- l-メントン 18~31%(ケトン類)
- lリモネン 1~5%(ハッカ油メーカーのHPにはモノテルペンアルコール類とありますが、本当はモノテルペン炭化水素類です汗)
- イソメントン 1~11%(これもモノテルペンアルコール類でなくでケトン類です)
などが記載あります。
では、何が注意が必要なのでしょうか?
ケトン類には神経毒性の報告があります
ケトン類には神経毒性のほか体内での貯留時間が長い事から多量摂取は好ましくないといわれています。
特に乳幼児や妊産婦さんは注意が必要です。
神経を生成している途中のお子さんや妊婦さんにこのケトンを使うと神経の形成がうまくいかなかったり、髄鞘といって神経を覆っている鞘が溶けてしまうことがあるからです。(神経麻痺の原因にも)。
もちろん、日常に使う分には問題ないのですが、間違って原液で使用したり頻繁な使用は事故の元になります。
ベルギーのアロマニュースではペパーミント精油は多量のlメントンとlメントールを含有していて、堕胎薬としての作用もあるので妊産婦、授乳中の女性、乳幼児、高齢者には禁忌とあるのです。
(ケモタイプ精油事典参考)
また、原液使用は皮膚の刺激にもなるのでお風呂に滴下するなどしてしまうと、敏感肌やアレルギー肌の方は刺激が誘発されることもあります。
ハーブなどで少量の精油成分を入れるくらいは問題ないと思いますが(詳しいことはハーブの専門家に確認しましょう)、精油はかなり高濃度になるので注意が必要になります。
安全に使うために
とはいえ・・・
いい香りだし使い勝手もいいハッカ油。どのように使ったらいいのでしょうか?
それはとにかく「希釈」すること。
5歳未満のお子さんには禁忌ですが、スプレーなどにして部屋に振りかけるくらいは安全でしょう。
とはいえ、何度も使うと濃度が高くなるので気を付けて!
また、妊産婦さんでは1日1時間くらいのデュフューザーでの芳香浴にするか、使っても1滴をそっとティッシュに忍ばす程度にしましょう。
虫よけとして使いたいなら、ハッカ油のほかに虫よけになる精油もあるのでこうしたものを混ぜて5%くらいに希釈して使うといいでしょう。
市販の虫よけスプレーほどの効果はありませんが少しは蚊よけになります。
また、ハッカ油の使用注意をしっかり読んで使うことは必須です。
といっても・・・うちにあるハッカ油の説明書には濃度のことなど記載ありませんが・・汗
メーカーさんに問い合わせてみることもしてみてくださいね。
アロマ専門家としての虫よけのお勧めは。
レモングラス
ユーカリレモン
シトロネラ
などをベースに。すっきりさせたいならハッカ油を30mlに1~2滴で十分。
ですが・・・やはり乳幼児(5歳以下)妊産婦、高血圧の方のハッカ油使用は極力控えたほうが無難かと・・・。
神経に関わる注意事項があるものは慎重すぎても悪くないと思うからです。
(この辺りは公にする内容としては無難な内容で書かせていただきます)
これからの季節のハッカ油。
どうぞ安全に、かついい香りで夏を乗り切ってください♬
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