2019/03/15

花粉症対策にアロマがいいのはなぜ?免疫学から知るアロマの花粉症対策

花粉症。

今年はひどいとおっしゃる方多いようです。

毎年悩まれる方は多くが予防的に薬を飲んだりしているようですが。
その生活は果たしてご自身の身体のためにいいのか?

そんな疑問を感じている方も多く見かけます。

アロマで花粉症対策!という文言は最近多いのですが、理由がわからないと使う気になれないし
使っていても何となくいいから・・・という感じになってしまいます。

確かに精油でのアプローチはなんとなくでいいのですが、実際に精油や植物療法で花粉症を改善された方が多いので、今回は免疫学的にその理由を簡単に書いてみましょう。

花粉症の起こるメカニズム

難しく書くと、Ⅰ型のアレルギー反応です。
即時型ともいわれ、抗原(花粉)に被爆してから数分で起こる肥満細胞(ヒスタミンを出す細胞)とIgE抗体を介して起こる反応です。

花粉症をはじめ蕁麻疹やアトピー性皮膚炎、気管支喘息、食物アレルギーなどが含まれます。

肥満細胞に存在しているIgE抗体に花粉などの抗原がつくと、肥満細胞からヒスタミンが放出されそれが知覚神経に反応するとくしゃみとなり、血管壁に反応すると鼻閉や水様性鼻汁などにつながります。

目のかゆみは目の粘膜内でこうした反応が起こります。

こうした反応は決して一過性ではなく、症状によりさらに炎症性の細胞などが増えてきて慢性的な症状へと発展していきます。

肥満細胞ってなんだろう?

ではこうした悪さをするヒスタミンを放出する肥満細胞とどのようなものなのでしょうか?

実は人はみな肥満細胞を持ち、この細胞の中は炎症性メディエーターという化学伝達物質で満たされているといわれます。

ヒスタミンやTNFαという炎症を引き起こす物質で満たされていて、表面にはIgE抗体をもち、この抗体は様々な抗原に簡単にくっつくような構造を持っています。

これがあることで、何か外から入ってきた時に体に炎症を引き起こし体を守るように働くのですが。
(炎症は身体を防御するために作られているメカニズムです)

この反応が異常に亢進してしまうことで花粉症という症状を引き起こしていると考えられます。

寄生虫に対する防御反応をするための細胞でもあるのですが、最近はアレルゲンに対しての反応が多くなっているようです。

ではなぜこの肥満細胞が花粉に反応しやすい人としにくい人がいるのでしょうか?

抗体産生はB細胞が鍵

いろんな細胞の名前がでてきますが・・・(;’∀’)

肥満細胞にあるIgE抗体はB細胞という形質細胞が作り出します。
獲得免疫という言葉を聞かれた方も多いと思いますが、一度抗原に曝された私たちの身体はその抗原に効率よく向き合えるように抗体というものを作り出して免疫をもつのです。

花粉症ではこうした抗原が多くなっているのと同時に、B細胞が作る抗体が多くなることも原因の一つです。

肥満細胞につくB細胞由来の抗体が多くなると花粉に反応する確率も増えてくるのでさらに肥満細胞は中の炎症性物質を体内に出しやすい環境を作ってしまいます。

ではこのB細胞。
暴走する人としない人がいるのは?ということになるのですが。

B細胞から作られる抗体は、糖や脂質、リン脂質やたんぱく質を認識するのです。
普段は花粉のみを抗原として認識するだけの抗体にこのような糖、脂質、リン脂質、タンパク質などが反応しているとしたら。

肥満細胞から炎症性の物質が大量に流れ出ているということもありうるわけです。

つまり。
花粉だけを抗原としているからだと、そうでない糖などの過食によるものも抗原としているからだの違いだったりするわけです。

アロマが花粉症にいい理由

こうしてみると、過食は良くないのですが。
過食でも花粉症にならない人もいます。

そこには免疫力という考え方が必要になります。

上でも書いたように、抗体産生が過剰すぎても肥満細胞からは炎症性の物質がでやすくなるし、抗体は普通でも抗体に反応する糖や脂質などが多くてもダメなわけです。

そうなれば、抗原(花粉)と抗体(肥満細胞)のバランスが取れれば必然と肥満細胞の暴走はなくなるというわけです。

精油における免疫に働くものはユーカリやティートゥリーなどがあげられますが。
これらに含まれる成分がこうした免疫を調整したり刺激したりしてくれるのです。

また、過剰に肥満細胞が反応して出てしまった炎症性の物質によって私たちの身体が炎症を起こしている状態の時に、抗炎症という作用で身体の中の炎症も落ち着かせてくれるということ。

これがアロマで花粉症対策になっていく理由の一つになります。

免疫は様々な疾患に関わる

良くブログでも書きますが。

免疫を学んでいくと、癌、糖尿、高血圧、認知、高脂血症、免疫疾患など。
多くの不調が免疫の関与で起こっていることが見えてきます。

「慢性炎症」という言葉は免疫の慢性化とされていて、私たちの身体が常に戦っている状態を示しています。

戦いが続くと必ず死んだ細胞たちが出てきます。
そして死んだ細胞が私たちの身体を攻撃する因子の一つになるのです。

戦い続けていると病気になるのはこうした理由から。

だから香りでリラックスしていくことが大切になるのです。

 

辛い花粉症。

是非アロマのブレンドもお使いくださいね。

 

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