2021/02/26

精油と薬の関係を考える〜アロマを伝える原点は何?〜

先日のclubhouseにおける「月曜21時のアロマ部屋」

かなり真面目なお話になり(汗)
最初にホロソフィー®の仲間もきいていてくれたのに、いつのまにかフェイドアウトされてしまうという・・・。

それでも、内科医でアロマにご興味をお持ちの先生や、皮膚科医の先生が入ってくださりいろいろなお話を伺うことができました。

アロマの発信については、薬機法や医師法などを知りながら発信していく必要もありかなり気を使う今日この頃です。

でも、「アロマテラピー」という言葉は、医療界において「なんですか?それ?」という時代から「あ~アロマね」という時代にまで来ていると実感します。

10年前にはアロマというとあまり理解していただけない医療界でしたが。

そんな時代のことを考えると、アロマの社会的地位も上がっているかもです♬

さて、本日はその時話題になった薬の精油の関係についてです。

医療において、内服中の患者さんへの精油使用は実は治療の妨げになるということもあるそうで。

以前も医師にそのようなことを言われたことをあるために今回は経験的なお話を書いていこうと思います。
なお、内服との関係については精油の安全性ガイドにも一部記載がありました。臨床ではどうなのか?不明ですがご参考までに。

内服しているときに注意したい精油

西洋薬は、血中濃度を測定しながら何時間後にどのくらい成分量が入っているか?などを試験して作られています。
つまり、血中濃度に変化を及ぼすようなものなどは結構注意が必要だったりします。

とはいえ、現在多くのアロマテラピーにおいては低濃度での使用であることが多く、よほど大丈夫だとは思うのですが。

身体の状態、肝臓腎臓の状態などによっては低濃度であっても大きく関与することもあるので安易に大丈夫と思わないほうがいいです。

さて、お題についてですね。

私の中で一番に思い付くのがヘリクリサム
βジオンによる血腫抑制の力は最強で、血液凝固阻止薬を服用中の方は禁忌です。

普通に高濃度で使用していても続けると紫斑ができるというこの精油。スキンケアなどに利用されることもありますが、今一度注意してみてほしい精油です。

ただし、学名に「Helichrysum italicum」であること。
この学名でない場合は血種抑制などの力がないことがあります。

次にウインターグリーン
和精油だとヒメコマツなどです。

サリチル酸メチル90パーセント以上の精油でヘリクリサムほどではないですが、血腫抑制も多少あります。
アスピリンの前駆体であること、アスピリンに禁忌がある方には注意が必要です。

また、サリチル酸メチルの特性上、解熱鎮痛薬を服用中の方も使えません。
ブレンドオイルなどに結構入っていることがありますので、アロマをお使いになる時はご注意ください。
消化管の出血に関与してしまうこともあるために長期使用は避けたい精油です。

次はシナモンカッシア

ジクマロールには血腫抑制があるほか、血管拡張なども持つために血液内の薬物動態などを変えてしまう可能性があると思っています。

クマリン類で考えると、レモングレープフルーツベルガモットなども実は注意したい精油になると思ってます。

 

成分から見ていくとこうした精油たちが挙げられますが、例えば血圧降下剤を利用している方や血糖降下薬を服用の方に精油を使うことで値の乱降下がおこったり・・・。

そんな危険性も考えないといけないと思っています。

文献上の違いと経験の差

さて、今回。
この記事を書くために少し手元の書籍を読んでみました。

特に上記の精油の安全性ガイドについては広めに目を通してみました。

この書籍を見て思ったのですが、内服での研究結果であったりしていて現実的な結果ではないな・・・と思ったのが正直な感想。

それでも疑わしきは避けるべきなのが安全性ということになるので、書籍記載の内容についてはいつも気にかけていたいと思います。

そして、アロマテラピーの使用方法は嗅覚からであったりトリートメントであったりすることが主流であることを考えると。

ある程度の希釈での精油使用はよほど安全ではないのか?と思う今日この頃です。

でも、実際に。
3%濃度くらいの使用で血液像に影響を及ぼしてしまったような事例もありました。

つまり、相手は人であり個々の背景があることをしっかり見据えておくことが大事かと思っています。

こうしたことを踏まえて・・・・

アロマの使い方をどうしていったらいいのか?と考えるきっかけになれば幸いです。

あなたの原点はどこか?

今回は精油と内服の関係について書いてみました。

結構言われるのが、薬剤師目線だから・・・ということを言われますが、私の原点は薬剤師としてではないのです。

いえ、薬剤師という一医療人職業としてかもしれませんが。

特別薬剤師だからできることをやっているわけでもありません。

 

アロマを伝えるにあたり。多くの方が使い方やブレンドの術や精油の作用などに注目していくのではないか?と思います。

私もレッスンでは成分類や固有作用などをお伝えしながらその精油についてお話しますが。

ではそれがアロマテラピーというものか?となると実は違いますよね。

多くの方が今もアロマを続けている理由に、成分よりももっと違う部分に目が向いているのではないかと思います。

成分とは関係なく元気になれたり、人を元気にすることが出来たり、いつの間にか不調がなくなっていたり、癒されたり、深呼吸しやすくなったり。

それがアロマの原点だという方も多いかと思います。

 

私のアロマの原点はラベンダーの香り。そこからの薬理が知りたくてのアロマの学びでした。

知れば知るほど深みにはまり、やればやるほど難しさを感じています。

アロマで足りない部分を補いたくホロソフィー®をはじめ、香りだけでなく植物の薬味成分を入れたくて薬草に発展しています。

でもその原点は、来てくださる方が元気になっていくこと。

もっと深くいくと、みんなが楽に過ごせたらいいと思うこと。

いつも気にかけているのは相手が人であるということ。

これが本質の私の原点。

だからこそ精油の使い方には気をつけています。

 

今日も生徒様から精油を原液で飲むというアロマを勧められたとご連絡がありました。

この方、授乳中のお母さんです。

授乳している方に精油を原液で、高濃度で使用させる意味は何なのか?私には理解できかねます。

お勧めしている人はこの方の身体のことをちゃんと考えているのだろうか?
教えてもらった人の話を鵜呑みにして話しているのではないだろうか?

そんな風に考えてしまいます。

何でもそうですが。
人の身体に使うもの、おすすめしていくことに関してはそれなりの知識と経験が必要だと思うのはクソ真面目すぎでしょうか?(笑)

 

あなたが人とかかわる原点は何なのか?

もう一度考えてみてほしいと思います。

 

 

※ブログ内で書いてある精油の作用はケモタイプ精油事典によるものであり、エビデンスなど科学的根拠のあるものではありません。

 

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