2018/07/20

精油の飲用にご注意あれ

ここ数日はナードジャパンアロマアドバイザーレッスンが続きました。

秋にはまた新しい生徒さんをお迎えしてのレッスンが始まります。
(ナードジャパンアロマアドバイザー秋受講生様募集します!)

伝える側にはそれなりの責任が生じるということを肝に銘じて伝えています。

今回は気になる精油の使い方編としてレモン精油について。

お使いの方がいらしたらぜひ疑問をお持ちになってください。

アロマの精油は凝縮された成分

この10mlに含まれている成分はおよそ100種。
有機化合物で、いわば薬と同じような性質を持ちます。

平均分子量は200。

小さい故皮膚からの吸収が早く、血管内に入りおよそ20分で体内を駆け巡っています。

分子量は小さいので代謝も早いです。
約90分で体内からなくなってしまう精油成分(芳香成分ともいいます)

これらが瓶に入るには1個2個という単位の植物では到底作られません。

例えばラベンダー精油。
約1.6kgの花から10mlの精油が採取できます。(ナードジャパンテキストから)

10mlは約200滴に相当しますから、1滴の精油には8gの花が使われることになります。

ラベンダー8gはこちら

100mlビーカーの半分以上の花を水蒸気蒸留してようやく1滴です。

このくらい精油には植物たちが凝縮しているということになります。

 

医薬品と精油成分を比べてみる

精油には医薬品に含まれている成分と同じものを有するものがあります。

代表は「ウインターグリーン」という精油。

ツツジ科の精油ですが、主成分サリチル酸メチル99%という含有量を持ちます。

この成分を含む医薬品にスーッとした香りの湿布薬などがあります。
(商品名は控えます)

この精油の香りを嗅ぐとこの商品が浮かんでくる方が多いのですが。
この商品に入っているサリチル酸メチルは100g中6g。約6%です。

つまり6%濃度でも医薬品となるわけですから、精油1滴の効果は計り知れないということになります。

 

精油を水に入れて飲むとどうなる?

上記のような話を頭の片隅にいれながら。

精油を水に溶かして飲むとしましょう。

まず精油は水に溶けないです。
つまり、精油の原液は水に浮いた状態になります。

これはお風呂に入れる時も同じで、そのまま滴々すると皮膚には直接原液がつくことになります。

さて、水に浮いた精油をゴクリと飲んでみましょう。

サラサラと口に入りますが、口には粘膜があります。

もちろん食道なども粘膜でおおわれています。

ここに精油の原液がつくと・・・粘膜は荒れていきます。

さて、お題のレモンです。

3000個のレモンから1㎏の精油が採取されるといわれています。
つまり1000mlです。

精油瓶はおおよそ10mlですので1本のレモン精油には30個のレモンが使われています。

さて、精油は口腔粘膜や消化器官から吸収されていきます。
そして肝臓を通り、ここで代謝されます。

肝臓では飲んだ精油を代謝するために、普段よりも早く忙しく代謝が行われます。
アロマ好きな方はレモン精油の使用だけにとどまらず、さまざまな精油を香ったり塗布したりしながら過ごします。

そのたびに肝臓はフルに回転しなければならなくなります。

そして・・・気づくと体は精油を拒否しだして。
時には湿疹となり、時には蕁麻疹となり。

それでも大丈夫と思い続けていると肝臓が炎症を起こします。
(劇症肝炎)

 

精油の使い方には匙加減が必要

こうして書くと、精油は怖いもののように感じます。汗

でも実は急性期、および体調がすぐれないときはかなりいい仕事をしてくれます。

レモン精油は浮腫みのほか、消化器の不調時、またやる気や集中力を上げたいときに使います。
静脈血のうっ滞を取り除くことを手伝うので足が疲れたりだるい方にもおすすめ。
2~3%に希釈して、ジュニパーなどと合わせるといいでしょう。

そして、2週間ほどケアしたら、数日使用をお休みしましょう。

濃度も3%作るときもあれば1%で行うなど体調や自分の嗅覚を頼りに加減することがいいでしょう。

実はアロマブレンドはほぼ匙加減を見ながら使用するのが好ましいのです。

それは、「肝臓で代謝されている」ということは肝臓に負担を与えていることになるからです。

ストレスMAXの方に(仕事など身体的ストレスが主)さらに肝臓に負荷をかけることがどうなるのか?
小さなお子さんの肝臓に飲む精油で負荷をかけることがどういうことなのか?

そんなことを考えながらアロマは使っていくべきものだと思うのです。

無駄に怖がる必要はありませんが、飲用を日常化している方はどうぞご注意くださいね。

 

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