2018/10/07

精油にたんぱく質?~精油に含まれる成分~

コメントからの質問の続きです。

少し気になって、専門家のご意見が入ったときや信頼できる書籍などで確認できたものについて書いていこうと思います。

とはいえ。
植物の世界や医学もですが。

今の常識はすべてではなく。
必ずどこかで変革もあるので今の答えは100%ではないです。

それでも専門家の意見やその道で学んできた人、そして何より現場で使ってきた人の声は確かでしょう。

さて本題です。

精油に窒素やたんぱく質が入っていないから内臓に負担がかからない。

という内容についてです。

精油はどんな成分でできているのか?

そもそも精油とは。

芳香成分(香りの成分です)を含む植物を多くが水蒸気蒸留して採取します。
(圧搾や有機溶剤抽出も一部あります)

ということは。
植物が作り出す成分なのでどんな経路なのかを知ることで見えてきます。

ということで少し簡単に書きましょう。

植物は光合成をおこないますよね。
この際必要になるのが、お日様の光エネルギーと二酸化炭素、根っこから吸う水です。
反応は葉緑体で行われると中学生くらいでは習うかな?
高校に入るとミトコンドリアという言葉が出てきます。

はい、この光合成。
植物の世界では一次代謝と呼ばれます。

【酸素発生型光合成】

水(12H₂O)+二酸化炭素(6CO₂)→→→→→→酸素(6O₂)+グルコース(C₆H₁₂O₆)+水(6H₂O)
光エネルギー

単純にですから専門的なことは置いて。

そしてこのグルコースから様々な物質を作り出すのが二次代謝。
この二次代謝で作られるのが精油成分となってきます。

(光合成には緑色硫黄細菌によるものもあり、これが関与すると硫黄(S)もできます)

精油の芳香成分のほとんどは炭素、水素からできるということはこうした化学式からもわかります。

また、化学の専門家である長島司先生から。

「厳密にいうと、精油の香り成分は炭素原子(C)と水素原子(H)を基本の骨格として、そこに酸素原子(O)がついている化合物が主体になります。また窒素原子(N)や硫黄原子(S)を含むものがありますが、一般の精油ではこれらの原子を含むものは少ない」

とご教示いただきました。
(先生の了承を得て記載させていただいています)

つまり、精油は主に炭素、水素、一部酸素という感じになるのではないでしょうか?

 

窒素がないという説

上記のようなことを考えると、窒素は微量でも含まれることになりますが、これが全くない精油であるするならば、それは窒素を除去しているということになります。

つまり「天然ではない」ということになります。

そもそも天然の定義は添加物も加えず、成分の除去もしないということですから。

また、成分分析にもあまり出ない微量の窒素を除去することはそれをする意味がないのではないかと考えれば、窒素のない精油という意味がいまいちわからなくなります。

こう考えると、なぜ窒素がない精油だから高級ということになるのか??がたくさん出てくるわけです。

 

たんぱく質は高分子になる

最後にたんぱく質も含まないから内臓に負担がかからないという説です。

そもそも精油は分子量がとても小さい成分の集まり。
平均200~500までの分子量になります。

もし精油の瓶にたんぱく質が入っていたらどうなるか?

それは多分沈殿物や浮遊物として出てきてしまうでしょう・・・。

先ほどの長島司先生は、窒素を含んだテルペン化合物や脂肪族アミンなどは含まれるとおしえてくださったので、もしかしたらこのことを言っているのかもしれません。

いずれにしてもたんぱく質となると。
アミノ酸が基本となるので窒素を含む鎖状の高分子になります。

精油は基本骨格が炭素と水素なので、アミノ酸が含まれるなんていうことはあり得ないのです・・。

 

アロマを学んで手仕事に

 

アロマを学びたいけどどのレッスンがいいかわからない方

レッスンの無料相談体験受付はこちら

 

Contact セミナー・スクールへのお申込み、お問い合わせ

TEL.090-2683-9172

FAX.058-371-6108

スクール・セミナーのお申込み

スクール・セミナーお申し込み

アロマブレンドのお申込み

アロマブレンドお申し込み

L'esprit Herbeへのお問合せ

お問い合わせ

この投稿へのコメント

コメントはありません。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です